2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧
少しずつ記事が増えてきたので、ここでもう一度私の「哲学こぼれ話」の説明をさせていただきます。 まず、小生が安藤孝行先生のもとで哲学を学んでいた際に その「存在論」の最後の講義に同席ました。 45年も前のことです。 安藤先生のノートについて、もう…
学生時代にさかのぼり受けた教えを少し披露いたします。 先に名前を挙げた新カント派の授業を受けた杉村暢一先生からは 「哲学も唯物論から入れば、それはそれで簡単には否定できないものだ」 と言われました。 「論理的判断は捨象であるが取り上げた判断そ…
挿話の余話。 話を先取りしますが、先生の遺稿の中に、田辺元先生とのやり取りやソ連(ロシア)が交渉もできない相手であるなど短いエピソードがあったのですが、私は割愛しました。 そのことを今深く反省しています。 田辺先生については、先生とのやり取り…
金沢には西田先生を神様扱い(偶像化)しているものが多くいて批判が許されないで困った。軍国主義者以上に厄介な存在だったということも聞きました。 哲学が批判学であることを厳密に実践した安藤先生には耐えがたいことであったと思います。西田先生の名前…
私は西田幾多郎に習ったという先生にも会っていたことがあります。 今頃になって「立派な教育者とは」と思い出す現清和学園の南久一郎先生です。 目の澄み切った先生でした。南校長は生徒の「魂の平安」が教育の要諦だと考えておられました。 生徒も悪さや規…
話が前後しますが、この直後に就職し先生から離れたため細々と口語訳だけ続けていた私に安藤先生は山田先生に会う機会を作ってくださいました。それが南山大学の山田ゼミにつながります。 話は変わりますが、山田先生はイタリアに留学しイタリア語もマスター…
この時期、安藤先生には河出書房新社から『アリストテレスの倫理學』唱和15年弘文堂刊 50銭の教養文庫の復刻再刊の依頼がありました。この本は戦時体制下一般書店にはほとんど並ばなかった幻の本と聞きました。 「弘文堂の本をよく覚えていてくれた」と先生…
ちなみに私は2度30歳代と50歳代に南山大学の山田晶先生の「トマスアクィナスのゼミ」に二度参加させていただきました。二度目の時は改めて世界中のコンピューターのどこを探しても聴けない話をいま聴いているのだと感激した記憶があります。それは初めて10代…
「よく言われる通り、ハイデッガーの哲学は、熱烈に信奉されるか、冷淡に無視されるかのいずれかであって、その中間がない。しかし哲学とは批判的精神に徹することであるなら、われわれの採るべきはこの中間の道ではなかろうか。著者にとって、ハイデッガー…
ちなみに昨年 「中世哲学講義」(全5巻)山田晶が完結したとの喜びの年賀状をいただきました。 安藤孝行先生の「中世哲学史」ノートも「存在論」ノートに続いて紹介したくなりました。 中世哲学講義(第一巻) 昭和41年ー44年度 [ 山田晶 ] 楽天で購入 安藤…
文芸書の自費出版が続くこの間、 先生は恩師である山内得立先生から『ロゴスとレンマ』の英訳も頼まれ断られて いました。 【ポイントUP中】 ロゴスとレンマ 岩波オンデマンドブックス 三省堂書店オンデマンド 楽天で購入 時間がないというのが一番の理由で…
安藤先生の豪華本の印章を彫ることになったのは東雲という書家です。 哲学者たちの思想、戦わせてみました くらべてわかる哲学事典 [ 畠山創 ] 楽天で購入 彼は決まりを意識し間接的にその旨忠告もしながらも注文通り丸く篆刻しました。 結果的に先生が大変…